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劇団appleApple

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お休み中の身なので。

永妻です。

お休み中の身のため、最近は引きこもって読書をしたり、小説を書いたりの毎日。

時間があれば小説は書きたかったので、これはこれで充実しています。

刺激は少し足りませんが。

とにかく本は増える一方で、もうひとつ本棚を買わなくてはという状態。

そしてそして、本棚を少し整理していたら、懐かしい小説を何冊か見つけたので紹介しようかな、という流れです。

(本番は1年後なので、しばらくはゆるゆるとしたブログでお許しください。)

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アランシリトーの『土曜の夜と日曜の朝』

これは実は絶版になっていて、読むのを諦めていた小説でした。
数年前にお友達になった方が、わざわざ僕のために古本屋を巡り、プレゼントをしてださったという思い出深い一冊。
ということで、紹介したかっただけで、アランシリトーで言えば『長距離走者の孤独』や『漁船の絵』という短編の方が好きだったり。。。ごめんなさい。
『漁船の絵』は、この絵を巡る別れた夫婦の話なのですが、まだ十代だった頃に初めて読んで、もし結婚することがあったら、この小説は絶対に相手に読んで欲しい、と思ったことを覚えています。
最後の三行を自分と同じように解釈してくれる人だとしたら、きっとその結婚は上手くいくだろうと考えたのです。
生意気な十代ですね。
ちなみに、初期の自分の作品で、
「俺の血肉はアランシリトーの文章で出来上がってるんだ」
という台詞を書いた事が。
わかりづらいうえに、男くさいなぁとという理由から即カットになりましたが。。

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サガンの『ブラームスはお好き』

夫との生活を捨て、恋人と日々を過ごす39歳の女性が、15歳年下の美貌の少年に夢中になられしまうのですが。。。
女性作家が描く女の心理描写には敵わないって、この小説を読むと思っちゃいます。
もちろん、男性にしか書けないリアルな女性もいると信じてはいるのですが。
ちなみにこの作品は一回目公演の際に台詞として登場しました。
確か、ブラームスが丁度流れている場面で、

女「ブラームスは好き?」
男「それはもしかして口説いてるんですか?」
女「サガン?」

みたいなものだったと思う。
今の自分の書き方からしたら、ちょっと考えられないやりとりです(笑)

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カミュの『異邦人』

母を亡くしたばかりのムルソーが、誰もが理解できない理由で人を殺してしまうのですが。。
十代の頃初めて読んで、それから何度読み返したかわからないくらい好きな小説。
不条理と呼ばれていますが、自分はいろんな場面に共感してしまいます。
自分が生活していて感じる事が、この『異邦人』のなかにはあって、これまで自分で書いたほとんどの作品が、『異邦人』に共感した部分の自分で創られてると思う。
ちなみに、『I』でユーリが読んでいた小説はドストエフスキーの『地下室の書記』でしたが、『異邦人』でもよかったなぁと今になって思います。
まあ、細かいところですが。

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トルーマンカポーティの『ティファニーで朝食を』

有名過ぎるので筋は省きます。
自分が読んできた小説の中に登場する、すべての女性のなかでこのホリーゴライトリーが一番好き。
こんな女性が書きたいとずっと思っています。
目標。
映画として有名ですが、小説があまりに好き過ぎて、自分は一生映画は観ないだろうなと思っています。
ちなみにトルーマンカポーティが大好きということもあり、第三回公演『ApplePie』ではこんな台詞が。

キウラ 「すると現実の僕のカラダは自然に温度が上がる。『まるで』僕はオンナで、そこに実在するオトコに感じているような温度になる」
コサカ 「誰に習ったんです?」
キウラ 「カポーティの小説からヒントを」

これは『ティファニー』からではないですが。

なんだかんだで読んでいたモノの影響ってありますよねっていうお話。
なんだか、とても個人的な内容になってしまったような。。。
大丈夫かな。

当分、こんな調子でゆるゆると書きますね。
by appleAppletheater | 2012-11-19 22:53 | 主宰
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