主宰、永妻です。
今日は初参加吉岡裕介さんについて。
父の劇団の看板俳優です。
ずっとずっと狙っていたのですが、なかなか誘うことができずにいました。
看板俳優を自分の公演に参加させるということは、親子だから簡単なようで、親子だから難しいことでした。
だけど、なんてういか、次が最後の公演になってもいいくらいいつも全力で取り組んでいるわけで、だったらキャスティングも最後の公演になっても後悔しないメンバーでやりたくて、父に出演許可を頂けないかと頼みました。
快く承諾してくれた父には感謝しています。
そんな吉岡さんですが、何度かお会いする機会があったものの、稽古が始まるまでほとんど喋ったことはありませんでした。
実際喋ってみると、その外見には似合わないと~ってもユニークな方で、現在永妻の『会ったことがあるなかで面白い人ランキング』世界一位になっています。
人ってお付き合いしてみないとわからないものですよね。
だけど、
稽古が始まる前と変わらない吉岡さんに対しての気持ちがあります。
去年、飲み会の席で吉岡さんがさらっと自分の劇団に対して語ったことを聞いたとき、こんな劇団員がいる父はなんて幸せなんだろってことを思いました。
僕が産まれたときから父の劇団はあって、いろんな俳優がいて、主役を飾るたくさんの看板俳優がいました。
恐らく、吉岡さんが父の劇団の最後の看板俳優になるのだろうけれど、最後がこの人で心からよかったとそう思っています。
父が育てた劇団として最後の息子を、父の舞台を観て育った実の息子が演出するのです。
もしかしたら、二度と許可がおりないかもしれません。
今回が最後になるかもしれません。
だけど、この時、その瞬間でしか見れないものが芝居だから。
だから、この『テガミ』絶対見逃してほしくないです。